2022.9.14

深溝小学校でスクールビジットを開催しました!

 今年は幸田町国際交流協会 創立30周年を記念して、さまざまな行事を開催しています。その一環として、名古屋大学のカンボジア留学生の会「名古屋カンボジア留学生協会(CSAN: Cambodian Students Association in Nagoya)」の学生が深溝小学校を訪れ、5・6年生の児童と交流するスクールビジットを開催しました。民族衣装をまとったCSANのみなさんから、日本語でカンボジアのことを紹介したり、ダンスを披露したりしました。児童たちもダンスの振付に挑戦しました。初めは見慣れない動きに戸惑っていましたが、「花が咲く様子を表現している」という説明にひらめいて、そこからは上手にダンスをできました。異なる文化が「わかる」ということを体験できました!

 児童のみなさんは、カンボジアのクメール語のあいさつを予習していたようです。「こんにちは(チョムリアッ(プ)・スオជម្រាបសួរ)」を交わし、会の終わりには合掌しながら「ありがとう(ソーム・オークンសូម អរគុណ)」とお礼を言いました。どの言語でも、この二つの言葉は大事ですね!

愛知県主催「2022年度外国人県民による多文化共生日本語スピーチコンテスト」に出場しました

このスピーチコンテストは、8月20日(土)に名古屋市の愛知県図書館5階大会議室で開催されました。KIAの日本語サロンで勉強をしているグエン ティ ホン アンさん(ベトナム)が出場し、奨励賞を受賞しました。おめでとうございます!

スピーチのテーマは「何のために日本で頑張っているのか」でした。生活環境の異なる日本に来て、苦労しながらも故郷の両親のことを想いながら頑張り続ける心境をスピーチしました。以下にスピーチの全文を紹介します。


 皆さん、こんにちは。四年前にベトナムから来ましたグエン ティ ホン アンと申します。今日は「何のために日本で頑張っているのか」というテーマでお話をしたいと思います。

 私は、学生時代に日本のアニメを見ていて日本にとても興味を持ちました。実際に富士山や桜がどのような感じなのか知りたくて日本に来ました。そのような単純な気持ちで日本に来たのですが、最初はあまりの生活の違いに大変ショックを受けました。日本での生活は、桜のピンクのような明るい日々ばかりではなく、苦労することばかりでした。日本語がわからない私は、いろいろと失敗することが多かったです。仕事では上司の指示を聞き間違えて不良品を作ったり、おなかが痛くて我慢できないときでも一人で病院に行けなかったり、電車を乗り間違え、目的地まで行くのにかなり時間がかかったりしました。さらにその時、財布と携帯を落としてしまい、もうどうしていいのかわからなくて、落ち込みました。どんなことが起きても日本には家族がいないので、どんなに苦しくても自分で解決していくしかありませんでした。そのような苦しい思いをした時に「私は何のために日本に来たのだろうか」「何のために日本で頑張って働いているのだろうか」と働く意味を考えてしまいました。

 しかし、初めて自分で働いて頂いた給料を手にした時、感じたのです。ベトナムで大学に通っていたときは、授業料その他全てを家族から援助してもらい、家族にかなり負担をかけたと思います。その時の両親の気持ちを思い起こしました。今、自分のためだけではなく、家族のためにも頑張らないといけないと思っています。両親は年々年老いています。顔にしわがいっぱい増えてきました。体もだんだん弱くなってきています。だからこそ、もう大変な思いをさせるのではなく、楽な生活が送れるようにしてあげたいと思います。両親が金銭的なことを考えずに、病気になった時には、すぐ病院にいけるようにし、食生活では不自由しないようにしてあげたいと思っています。苦労をかけた両親に「ありがとう」という感謝の言葉は、恥ずかしくて言えません。だから、言葉の代わりに一生懸命働いて両親に恩返しをしたいと考えています。日本に来てから何度も挫折し、諦め、帰国したいと考えたことがありましたが、周りの日本人に助けられ、そして故郷にいる両親のことを考えると、また続けて頑張りたいという気持ちです。働くことは大変ですが、周りの人に優しく接してもらい、助けられているからこそ続けられると思います。また、助けられることで日本の良い点にも気づくことができました。

 そのため、一生懸命働くと共に日本語を勉強するために、幸田町国際交流協会の日本語サロンに参加し、ボランティアの先生のおかげで日本語を覚え、だいぶ話せるようになりました。12月には日本語能力試験1級にも挑戦します。

 最近、日本の生活に慣れてきましたので、日本に残って働き、生活を続けたいと思います。富士山が見たい、桜が見たい一心で来日した私ですが、日本の良さ、日本人の親切心、そして両親の愛情、家族の大切さを改めて実感しました。これでスピーチを終わります。ありがとうございました。


左から指導者の慶田さん、ホン アンさん、

KIAの日本語サロン担当 松井さん

 

幸田町国際交流協会30周年 記念式典は中止しました

田町国際交流協会は、創立30周年を迎えました。これを記念し、8月6日(土)に30周年記念式典および講演会を計画しておりましたが、COVID19感染症拡大防止のため中止しました。

予定しておりました感謝状・記念品贈呈は、後日企業(4社)、個人(3名)を訪問し、贈呈いたしました。

 企業: アスカ株式会社、株式会社 豊幸、有限会社 幸田印刷所、有限会社 大津屋

 個人: 日高 紀子さん、八田 百合子さん、張 月美さん

 

ロゴマークをリニューアルしました!

KIA創立30周年を記念し、将来を見据えてロゴマークを刷新しました。新しいロゴは幸田町国際交流協会の略称である「KIA」の3文字がわかりやすくなるようにし、親しみのあるデザインとしました。また、「K」の中に描かれている地球儀はThink globallyを、「A」の左上のピンはAct locallyを示しています。Think globally, Act locally(地球規模で考え、地域で行動する)は、環境問題などでよく使われるフレーズですが、私たちの多文化共生の活動でも大切にしている考え方で、ロゴの中に表現しました。

これからも、どうぞよろしくお願いします!

 

旧ロゴマーク

新ロゴマーク